WindowsPCを導入する際にローカルアカウントでセットアップする、もしくはMicrosoftアカウントでセットアップした後にローカルアカウント管理に切り替えてMicrosoftアカウントを削除する、と言うことをお伝えさせて頂きました。
が、Microsoft社はMicrosoftアカウント管理を前提とする方向に行こうとしているんじゃなかろうか?と最近考えるようになってきました。
前回の投稿でデジタルアタッチ版MS-Officeのインストールがうまく行かなかったことに触れました。最終的にはセットアップできましたので結果オーライなのですが、「OfficeHome&Business2021はMicrosoftアカウントにリンクされました」と表示されて終了しています。実際にはこのパソコンはローカルアカウントに切り替えており、Microsoftアカウントには紐付いていないはずですので、MS-OfficeライセンスがMicrosoftアカウントに紐付くというのはおかしな話です。この作業を支援して頂いたメーカーのサポート担当者の方は「大きな意味はないんじゃないか?」と仰っていましたが、調べてみると意味があるように思えてきました。
HPのサイトにデジタルアタッチ版のMS-Office製品についてこんな記述があります。
「Q:デジタルアタッチ版のライセンス認証時、Microsoftアカウントは必要ですか?
A:法人(ビジネス)向けのデジタルアタッチ版では不要です」
ここにはMicrosoftアカウントがなくてもデジタルアタッチ版でのライセンス認証はOKです、と書いてあります。今回作業に使用したPCは法人向けモデルでしたのでこれに該当したのかな?と思いますが、法人向けじゃない場合はどうなるんでしょう
LENOVOのサイトを見てみると
「Microsoft Officeはコンピューターに割り当てられているため(中略)有効化するには、Microsoft アカウントを使用する必要があります」
この説明が個人モデルに限定した話なのかよく分からないのですが、Microsoftアカウントを利用してセットアップしている前提でのMS-Officeインストールということのようです。それにしてもデジタルアタッチ版のMS-Officeインストール方法は、ちょっと間違うと「恒久的にライセンスが失われる」等と書かれていて、このデジタルアタッチ版モデルは使いたくないと言うのが正直な感想です。絶対にトラブル多そうですし...多いですよね、たぶん。
先のサポートセンターに伺ったところでは、このデジタルアタッチ版と言うのはプロダクトキーがマザーボードに登録され、それを読み込む形でライセンス認証が行われると言う話でした。HPのサイトにも似たような記述があり
「(略)工場製造時にHPからマイクロソフト社にシリアルナンバーやProduct Key ID(PKID)などの情報を送信、その後マイクロソフト社にてライセンス情報を紐付け、マイクロソフト社のサーバー経由でライセンス認証される仕組みです」
「マザーボード交換時に、元のマザーボードの固有情報(中略)を再設定すると、Officeデジタルアタッチ版も工場出荷時の通りになっています」
この文章から自分なりに類推すると、
・PCにシリアルナンバー、Windowsプロダクトキーが登録されている
・MS社にはそのシリアルナンバー、Windowsプロダクトキーを管理するDBがあり、その製品にOffice購入履歴があれば対応するデジタルアタッチ版ライセンスを保持している
・セットアップ時、インターネットを通じてシリアルとWindowsプロダクトキーをMS社に問い合わせすると、DBに持っているOfficeデジタルアタッチ版ライセンスが払い出されて、Office認証が行われる
という話なのではないかいな、と思います。そうなるとMS社のライセンス管理システムに天文学的なリクエストが発生するのは明らかで、さらには
「一定期間が経過するとオンライン認証を求められます(中略)認証をしないまま使用を続けると、機能制限モードとなります」
と言う仕掛けもあるようですので、この問い合わせシステムを効率よく動かさないと、度々認証エラーが発生して機能制限モードになってしまうんじゃないか?どういう仕組みにするんだろう...そうだ!!Microsoftアカウントをそれに使用しているんではないか?そうすればリクエストを効率よく裁けると思ったに違いない、と勝手に想像しています。
もしもそうだとすると、ローカルアカウントで設置設定しているやり方は認められなくなる可能性がある、と考えるに至ったという次第です。しかしMicrosoftアカウント使ったセットアップ、管理はすぐに限界が出てくると思うんですが...どうなんでしょうね。