最近お客様のパソコンがWindowsUpdate24H2の対象となりはじめて、恐らくその関連ではないかと思うのですがパソコントラブルも増えてきました。関連する記事を見ていると「アップデートしないように」と注意喚起されてはいるのですが、一般のお客様がそのような注意喚起に気を配っておられる訳もなく、またアップデートが任意ではなく自動で行われてしまう訳ですからトラブルは避けようにも避けられないなあ、と思います。
さてご紹介したいトラブルその1。
共有フォルダにアクセスする際に「パスワードなしアカウント」が長らく許されていた訳ですが、それがNGになったため「共有ファイルが見えん!!」という問い合わせがありました。この解決方法はセキュリティポリシーでパスワード無しでの運用に戻すことができるようですが、今後のお客様企業のセキュリティポリシーを考慮に入れるならばこの機会に「パスワードを設定した運用」に切り替えていただくべき、と思います。
以前であれば「パスワードなんて設定しなくても良いじゃないかッ!!」って本気で怒る方もいらっしゃいましたが、今そのようなことを堂々と仰る方はいらっしゃらないかと思います(そう信じたい)。
トラブルその2。
こちらのトラブルがメインテーマです。まずは画面をご覧下さい。
お客様環境では複数台のWindows11を利用しており、そのうち1台のパソコンに共有フォルダを作成して、そこを参照しに行くという運用をしていましたが、ある日突然共有フォルダを参照すると上記のようなメッセージが表示され、共有フォルダが見えなくなったとのこと。
この「同じユーザーによる、サーバーまたは共有リソースへの複数のユーザー名での複数の接続は許可されません」というエラーメッセージが謎です、と言うかこれ日本語か?という感じがしますね。このお客様の環境は
1.Windows11Pro ユーザアカウント A 共有フォルダあり
2.Windows11Pro ユーザアカウント B
3.Windows11Pro ユーザアカウント C
と言う構成で、機器1の共有フォルダに対して、機器2、3のパソコンからAのアカウントを利用して共有フォルダに接続しに行くと言う構成になっています。
ちなみに機器1の共有フォルダ以外に共有接続する機器はありませんので、検索で表示されるような資格情報問題ではなさそうです。
恐らくメッセージ的には同じユーザーBパソコン、ユーザーCパソコンから同じアカウントAを利用して共有リソースに接続しにきたことが許せなかった、ということなのでしょう。昨日までは許せていたはずなのにねえ。
Windowsサーバーで共有フォルダを作成する場合、ActiveDirectory環境下であれば利用者のユーザーアカウントにアクセス権限を割り当てるように設計すると思いますが、それ以外であれば共有フォルダにアクセスするためのアカウントをひとつ作って、それを利用者全員で使ってもらうとするケースが多いと思います。
今回の例に当てはめると
1.Windows11Pro ユーザアカウント A 共有フォルダあり
のローカルユーザーに共有フォルダにアクセスするためのアカウントをひとつ作成して、それをみんなで利用する、というスタイルですね。今回もそれで良いのかなあと思ったのですが、考えようによってはそのユーザーアカウントも「同じユーザー」に該当することになるのでは???という気がします。何かイヤな予感が...
と言う訳で今回の解決策としては
1.Windows11Pro ユーザアカウント A 共有フォルダあり
のパソコンのローカルユーザーにB、Cのアカウントを追加し、それぞれのパソコンからそれぞれのアカウントを利用して共有フォルダにアクセスすることとしました。利用者数が少ないからOKのようですが利用者数が多ければNGな手段ですね。
またWindowsUpdate24H2に起因するケースとして書いていますが、今回の事例が果たして24H2に起因するケースなのか違うところに原因があるのか,正確なところは理解できてはおりません。仮に24H2の改訂により「共有フォルダに同一アカウントでアクセスする運用がNG」となると、結構大きな問題になってくるように思いますね。